大空小学校
「大空小学校」に行ったのは4年前。
こんな小学校が、すぐ近くに!しかも公立なんて!
それは、奇跡のような事でした。
この目で見てみたい!!!
すぐに、学校に連絡を取りました。
学校に伺う数日前、東住吉の小さな会館で、木村校長先生の講演会がある事を知り、すぐに参加させていただきました。
分校としてスタートした、大空小学校。十何年にもわたり地域住民からの反対運動もあり、簡単にスタートした学校では無かったそうです。木村校長先生は、危険だからという他の先生達の反対の中、一人で反対派の地域集会に説明に行ったそうです。その時、反対派だったおばあちゃんが会場に来ていました。木村校長先生のお話の後、「この学校は、本当に素晴らしい!私は、初めから見ていたから良くわかる。実際に学校が出来て、学校に行ってみて、この目で見てきた。本当に本当に素晴らしい!」と、おばあちゃんは立ち上がり大きな声で言いました。敵を味方にかえるパワー。本当に凄い先生だと思いました。
そんな、校長先生が「私も長女に対し凄く後悔している事がある」と言う事を話されました。それは、長女の気持ちを汲み取ってあげる事が出来ていなかったという内容でした。1人1人を本当に大事にする教育方針は、そんな経験があったから生まれた事かもしれません。木村校長先生と一緒に大空小学校を立ち上げた教頭先生が、その後西成の玉出小学校の校長先生に就任されていました。その縁もあり、少し木村校長先生とお話しが出来たのも、奇跡のような出来事でした。
大空小学校が本当に素晴らしい事は、子ども達の表情を見てすぐにわかりました。子どもの瞳の奥は嘘をつきません。大空小学校には、自分に、学校に、誇りを持っている子どもがたくさんいました。
帰り、農園を管理されている地域のご夫婦とお話をしました。その農園の野菜は、都会の中、生き生きと気持ちよく育っていました。愛情の深さがわかりました。本当に、凄いなーと思いました。
「どこから来られたのですか?」農園のご夫婦に聞かれました。 「西成です」と答えると、「あら、大阪市の人が来るのは珍しいですよ。他の県からは沢山来られますけど」と言われました。凄く、残念な気持ちになりました。
後日、大空小学校のある地域のまちづくり支援員と話をしました。あなたの地域には、奇跡の学校がある。その学校を中心に、まちづくり支援を行うべきだと説明しました。彼も大空小学校の事は、地域の人から聞いているとの事でした。しかし、内容は僕の認識の真逆でした。まだまだ厳しい状況なんだなっと言う事を知りました。大空小学校の素晴らしさをいくら説明しても、彼の耳には入っていかないようでした。彼は、大空小学校の子も、中学校に入って、もう1校の子と一緒になると、いろいろな難しい問題に直面してしまうと言っていました。凄く、残念な気持ちになりました。
数年後、西成区で行われるプレイパークの事で、大阪市大の教授がuni:neuに来ました。大空小学校の事も話しました。教授も大空小学校の事をご存じでした。子どもに対する大人のかかわり方の話をしました。その時の教授の話にショックを受けました。その時、すでに木村校長先生は退職されていました。教授は、木村校長先生が退職されて、大空小学校も普通の公立学校になってしまったと言いました。凄く、残念な気持ちになりました。
しかし、最近、それが間違いである事を知りました。
こんなに嬉しい事はありません。
自分の目で確かめず、自分の頭で考えず、批判的な事を言ってしまいます。たいしたことのない問題を、大きな問題に変えてしまいます。当事者の意見を大事にせず、当事者に任せず思い込みで判断してしまいます。人の課題を奪ってしまいます。信じず、任せ、託す事が出来ません。日々、反省です。子ども達からいっぱい教えてもらっています。
本当に凄いものは、勝手に自然に広がる。
その実証が示されています。
こんなに嬉しい事はありません。
「みんなの学校 全国大会」まだ募集をされているようですよ。
ぜひぜひ、どうぞ(^O^)/